世にはびこるクラウドストレージは多々あり、その比較はよくみます。
しかしあまり有料プランについて語られていないので、各クラウドストレージの料金を比較してみました。
DropBox
プラン名 | 月当たり料金(最安値) | 容量 |
---|---|---|
Basic | 無料 | 2 GB |
Plus | 1,000円 | 1 TB |
Professional | 2,000円 | 2 TB |
他社と比べると、100〜500円代の料金プランがないですね。それ以外はありきたり。
クラウドストレージの先駆けという印象のDropboxですが、その使い勝手はまぁまぁという感じ。どのOSでも安定感があるという印象でしょうか。
Google Drive
プラン名 | 月当たり料金(最安値) | 容量 |
---|---|---|
One | 無料 | 15 GB |
One | 約208円 | 100 GB |
One | 約317円 | 200 GB |
One | 約1,083円 | 2 TB |
One | 13,000円 | 10 TB |
One | 26,000円 | 20 TB |
One | 39,000円 | 30 TB |
G Suite Basic |
680円 | 30 GB |
G Suite Business |
1,360円 | 1 TB※ |
G Suite Enterprise |
3,000円 | 1 TB※ |
※ … 5ユーザー以上の場合は無制限
一応、G Suite(ビジネス版)のプランも書いてみました。G Suiteはビジネス向けとは言え、個人でも使用が可能です。
G Suiteは容量だけ見ると割高ですが、Googleのインフラを利用することが可能です。例えば独自ドメインのメールをGmailで利用するとか……。
ちなみに大学生で、大学がGoogleのインフラを利用している場合(つまり、メールなどはGmailで使えと言われている場合)はG Suite EducationというGoogleが教育機関向けに無償提供しているプランになります。これはEnterprise相当のプランで、ユーザーは無制限の容量を使用することができます。つまり大学在学期間中は無制限プランを利用することができます(学生・教員問わず)。
使い勝手はDropboxと同程度です。GoogleのサービスなのでGmailでの共有、他人との共有がしやすい印象です。
Amazon Drive
プラン名 | 月当たり料金(最安値) | 容量 |
---|---|---|
— | 約208円 | 100 GB |
— | 1150円 | 1 TB |
— | 2300円 | 2 TB |
— | 3450円 | 3 TB |
— | 4600円 | 4 TB |
— | 5750円 | 5 TB |
— | 6900円 | 6 TB |
— | 8050円 | 7 TB |
— | 9200円 | 8 TB |
— | 10350円 | 9 TB |
— | 11500円 | 10 TB |
— | 23000円 | 20 TB |
— | 34500円 | 30 TB |
プランは全て年間契約のみとなっています。
100 GBプランは普通、それより上はやや割高という印象ですね。ぶっちゃけ使い勝手も良くないので……。
ただし、プライム会員に関しては写真は無制限です。プライム会員じゃないユーザーが無制限なのかはちょっと調べてもわかりませんでした。
OneDrive
プラン名 | 月当たり料金(最安値) | 容量 |
---|---|---|
One Drive 基本 | 無料 | 5 GB |
One Drive 50 GB | 249円 | 50 GB |
Office 365 Solo | 1,062円 | 1 TB |
One DriveはMicrosoft製のクラウドストレージです。
Office 365 Soloは1TB月額1000円と他のクラウドと比べると普通ですが、その名の通りOffice 365が付属します。つまり、Microsoft Office(Word / Excel / PowerPoint等…)が使えるようになるということですね。
iCloud
プラン名 | 月当たり料金(最安値) | 容量 |
---|---|---|
— | 無料 | 5 GB |
— | 130円 | 50 GB |
— | 400円 | 200 GB |
— | 1300円 | 2 TB |
DropboxやGoogle Driveと比べると料金プランが中途半端な印象です。ただ、増える量問わず最小の課金額が130円と最もお安いです。
使い勝手は最高!Appleユーザーにとっては。
macOSやiPhoneではOSがネイティブにサポートしているので、非常に使いやすいです。クラウドと意識せずに使えます。
ただ、Windowsでは「とりあえず共有できるようにしといたよ」程度の動きで、ぶっちゃけかなり使いづらいです。Androidに至ってはサポートしていません。
比較
1TB未満の場合
クラウドサービス | 月当たり料金(最安値) | ストレージ |
---|---|---|
Dropbox | 無料 | 2 GB |
One Drive | 無料 | 5 GB |
iCloud | 無料 | 5 GB |
Google Drive | 無料 | 15 GB |
iCloud | 130円 | 50 GB |
One Drive | 249円 | 50 GB |
Amazon Drive | 約208円 | 100 GB |
Google Drive | 約208円 | 100 GB |
Google Drive | 約317円 | 200 GB |
iCloud | 400円 | 200 GB |
容量比で見ると、最もコスパの良いのはGoogle Driveですね。コスパが悪いのはOne Driveになっています。
あくまで個人的な意見ですが、1TB未満で検討するならGoogle DriveかiCloudの2択と言っていいでしょう。もちろん、検討する必要のないなら(つまり、特別な事情があって特定のクラウドストレージを使いたいというなら)好きなものを使っていいとは思いますが。
Google Driveの最も良いところはGoogle製であること、同じGoogle製であるAndroid OSと非常に相性が良いです。この時点で他のサービスと一線を画していると言ってもいいでしょう。
デスクトップ版の使い勝手というと、ぶっちゃけどれも変わりません。Amazon Driveだけちょっと全体的に使いづらい印象……。というわけでスマートフォンがAndroidならGoogle Driveでいいような感じ。
iCloudは無料ユーザーからするとiPhoneのバックアップ用という印象が強いですが、その実はかなり使いやすい同期サービスという感じ。例えばiPhoneの「写真」アプリなんかは撮ったら他のデバイスでもすぐ見れるし、macOSの「デスクトップ(フォルダ)」は他のMacと同期することが可能です(オフにすることもできる)。その上でApple製のアプリケーション(iMovie / iBooks / Pages / Numbers / Keynote…)などもネイティブにサポートしています。
つまりiCloudはApple製品上では完全にネイティブに動作します。使ってるPCがMacで、スマートフォンがiPhoneで、その他のOSをほとんど考慮する必要がないというのであればiCloud一択と言って良いでしょう。
1TB以上
クラウドサービス | 月当たり料金(最安値) | ストレージ |
---|---|---|
Dropbox | 1000円 | 1 TB |
Amazon Drive | 1150円 | 1 TB |
Google Drive | 約1083円 | 2 TB |
iCloud | 1300円 | 2 TB |
Dropbox | 2000円 | 2 TB |
Amazon Drive | 2300円 | 2 TB |
Amazon Drive | 3450円 | 3 TB |
Amazon Drive | 4600円 | 4 TB |
Amazon Drive | 5750円 | 5 TB |
G Suite※ | 6800円 | 無制限 |
Amazon Drive | 6900円 | 6 TB |
Amazon Drive | 8050円 | 7 TB |
Amazon Drive | 9200円 | 8 TB |
Amazon Drive | 10350円 | 9 TB |
Amazon Drive | 11500円 | 10 TB |
Google Drive | 13000円 | 10 TB |
Amazon Drive | 23000円 | 20 TB |
Google Drive | 26,000円 | 20 TB |
Google Drive | 39,000円 | 30 TB |
Amazon Drive | 34500円 | 30 TB |
※G Suite … Businessプラン1360円 * 5ユーザー登録した際の価格。Businessプラン以上で5ユーザー以上契約している場合は容量無制限になる。
こうしてみるとAmazon Driveって割高だなーという感じ。〜2TB程度ならGoogle DriveかiCloudの2択でいいような……。この2つのサービスについては上記1TB未満の比較で書いた文を引用しておきます。
iCloudはApple製品上では完全にネイティブに動作します。使ってるPCがMacで、スマートフォンがiPhoneで、その他のOSをほとんど考慮する必要がないというのであればiCloud一択と言って良いでしょう。
逆にそれ以外ならGoogle Driveで良い。
それ以上の大量にあるデータを保存したい、というのなら5TB未満ならAmazon Drive、それ以上ならG Suite契約をした方が良さそう。最低5ユーザー必要ということは、逆にいうと5ユーザーに分割できるので友人と割り勘してもいいかも。
それ以上のプランは存在意義がよくわからない。10TB以上になると月額1万円を超えるかなりの割高感。
まとめ
Dropboxはかつてはクラウドストレージの先駆けとして注目を浴びたが、今となっては価格の面でもサービスの面でも存在感を示せていない感じ。最近、無償版でのデバイス登録制限が3台になったけど、困る人間がいるのか微妙。
Google Driveはさすが天下のGoogleというだけあって他サービスとの連携も含めてかなり強い。G Suiteの抜け道と、個人用ストレージの割高感は謎。
Amazon DriveはAWSのようなインフラ・サーバーに強いAmazonの割に特に盛り上がりなどもないので、お小遣い稼ぎ程度なのかな?という認識。
One Driveは以前の容量無制限から75TBアップロード事件のせいで一気に盛り下がった印象。Windows備え付けのクラウドストレージとしては全然パッとしないが、月額1000円程度の1TBストレージにOffice 365が付属するのはかなりの強み。
ただ話が逸れるがこれからの時代、必ずMicrosoft Officeが必要か?と聞かれると個人的にはかなり微妙。個人で使う用途ならGoogleドキュメントやiWork(Apple製品に付属)で十分じゃね?という感じもしなくはない。
さらに余談になるが、それこそ今の時代だと大学生にはMicrosoftが教育機関向けにOffice 365を無償提供しているので、本当にMicrosoft Officeを購入しなきゃいけないかは微妙(未だ対応していない大学も少なくないとは思うけど……)。
iCloudはApple製品の囲い込みに特化してるな、という印象。しばらくApple製品を中心に生きていく予定ならこれでいいと思う。